いつでも開運、毎日が開運

5月9日 神田ロータリークラブ卓話要旨にて

大権現職 山本 行徳

私が神主を務める八津御嶽神社は、起源が800年以上前の鎌倉時代までさかのぼり、古来、豊かな人生を送るために自家成立という教えを掲げてきました。自家成立とは自分の家の成り立ちのことであり、家という単位が人の中心にあると説いてきました。その実現のためには、三宝(健の宝、財の宝、和の宝)のバランスが重要であるということが、当神社が現代に伝えている大切な教えです。

その上で大切になるのが日々の祈りです。私は「あなたの祈りも大切だけど、私の祈りも大切」という考え方をモットーにしています。どんな宗教団体であっても、どんなお宮やお寺に参っていても、祈りは大切であり、神様に祈ることの大切さを共有し、手をつなぎ合いたいと思っています。 ただ、私は神主なので、少なくとも家に神棚をお祀りしてほしいと考えています。各自の信じるところでお札を頂いて神棚を作り、少なくとも毎日お水をお供えします。お供えのときには、命の水であり自分の命であると思って祈ります。その祈りの心が大切なのです。さらに、今の思いを神様に聞いていただくためにも、それから自分の確認のためにも、言霊(言の葉)を出して祈ることで確度が高まると思います。

われわれの時代は、何かをしようとすると、親たちが「罰が当たるよ」「神様が見ているよ」と教えてくれたものです。しかし、現代の親たちは、まず自分ありきであることが多く、そんな話をしてもほとんど通じません。世の中には、いつでも祈りの心を持っている人と、全く祈らずに自分だけを信じている人がいます。それぞれの人生ですから構いませんが、やはり誰かが見ているという意識を持つことによって、自分というものを一歩引いて歩むことができるのではないかという気持ちが、日々の祈りの心から表れてくるのではないかと思います。

ここで一つ知っておいていただきたいのが柏手です。いつの時代からか、全国的に神社での柏手は二拍手になっていますが、柏手は本来、神さまへの合図なので、何回打っても構いません。関西では四拍手が多いですし、伊勢神宮では朝夕の食事前に八度拝という柏手を打っています。このように、二礼二拍手は定番ですが、それだけではないのです。

また、日々の祈りのためには、ご先祖を祀ることも大切です。「うちは先祖なんてとんでもない」などと言う人こそ、そういう命の流れを断ち切れず、命の根を頂いていることを意識して、先祖祀りによって流れのしっかりした家を作ることが大切ではないかと思います。日々の中で、自分の活動を先祖がどう思っているかと考えるだけでも素晴しいことなのです。さらにその上の親たち、そのまた上の親たちというふうに流れをくむことで、子どもたちもしっかりと命の流れを見ていけるのではないかと思います。

私は「過去と未来を背負って現代を行く」という言葉が好きです。今だけがいいのではなく、過去があってそれが未来につながる、過去と未来を背負って我が道を行くという「中なかいま今」の思想です。 先祖祀りについて強く提案したいことが二つあります。一つは、氏う じ名な は一つだということです。女性の場合、実家の先祖を嫁ぎ先まで持ってくる人がいますが、嫁ぎ先の先祖に順応するので、実家に帰ったときに自分の命のもとにしっかりお参りすべきです。もう一つは、お墓についてです。通常、兄弟は同じお墓に入れませんが、仏壇が一緒になっているケースがあります。これでは霊的な混乱を招くので、氏名は一つにして祀るようにしてください。 また、「先祖代々之御位牌」がないケースも多いのですが、それでは命の流れを途中から祀っているだけになるので、ぜひお作りください。

加えて、会社や自宅の移動や転居をする場合、方位を意識することが大切です。そして移動した先の家相はどうなっているかを精査すると開運につながります。

私は、「神は見てござる」という考え方が好きなのです。自分や会社が何かしようとしているとき、そういう心が一心に開けば、わがままを防ぎ、我欲を抑えることが祈りであり、先祖祀りであり、神祀りだと思います。神社の前を通ったら、せめて一礼ぐらいしてお通りいただくとよろしいのではないかと思います。

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