八津御嶽神社の宝生雅楽会画像1 八津御嶽神社の宝生雅楽会画像2 八津御嶽神社の宝生雅楽会画像3 八津御嶽神社の宝生雅楽会画像4 八津御嶽神社の宝生雅楽会画像5

宝生雅楽会の御案内

日本古来の音楽や舞、さらには平安時代に作られた歌曲(催馬楽・朗詠)を含めた総称を「雅楽」と呼びます。宝生敬神会ではこのわが国ならではの伝統を現代に残し、伝えていくために毎月、その道の専門家をお迎えし、「雅楽」を学びたい方を練習生として指導していたり、ご希望に応じて当会の雅楽隊による出張演奏も承っています。ご興味のある皆様は本ページをご参照の上、気軽にお問い合わせください。

雅楽会・練習生について

当神社では平安時代から代々「楽家」(がっけ:雅楽を操る一族)の家系をもつ先生を講師にお招きして、毎月一回、笙(しょう)や篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の指導を行っています。ご興味のある方であれば、どなたでも参加することができますので、当神社・社務所あて気軽にお問い合わせください。尚、受講費用は毎月3,000円以上を幣帛料(へいはくりょう)として納めていただくことになります。

雅楽の出張演奏について

当神社では結婚披露宴や各種おまつりごと、演奏会や催事など、雅楽隊の出張演奏も承っております。出張エリアや費用などの詳細は当神社・社務所にてご希望内容をお尋ねの上、回答いたしますの。ご興味・ご関心のある皆様は気軽にお問い合わせくださいますよう、お願い申し上げます。

雅楽の楽器

ここでは、雅楽で使用する代表的な楽器〈管楽器・絃(弦)楽器・打楽器〉を簡単にご紹介しておきます。ご興味のある方は参考にしてください。

    【管楽器】

  • 笙(しょう)

    ・・・檜や桜の頭(かしら)に水牛の角で作った蓋をし、竹管を差し込んだ構造。各竹管の先端(頭に隠れる部分)には響銅(さはり)で作った簧(した:リード)ついており、これが振動して音が鳴ります。尚、「笙」の形は鳳凰を模していることから「天から差し込む光」と考えられ、「鳳笙(ほうしょう)」と呼ばれることもあります。

  • 篳篥(ひちりき)

    ・・・管は竹製で、表面には樺(かば:桜の皮を細く裂いて紐状にしたもの)巻きが施されています。舌(した:リード)には蘆(あし)、反対側には図紙(ずがみ:和紙)を使われています。尚、「篳篥」は多くの楽曲で主旋律を受け持つ楽器ですが、音域が1オクターブくらいしかないため、装飾的な奏法が発達しています。

  • 龍笛(りゅうてき)

    ・・・「龍笛」は管弦・左方舞楽・歌曲、久米歌・大和歌・大歌に使用される笛(他に高麗笛、神楽笛がある)。竹製で両端に樺巻きがされています。尚、「龍笛」は空を舞う龍の鳴き声と言われ、雅楽では【天を表す「笙」、空を表す「龍笛」、地(人)を表す「篳篥」により、1つの宇宙を表現している】と考えられています。

    【打楽器】

  • 鞨鼓(かっこ)

    ・・・「鞨鼓」は演奏の速度を決めたり、終わりの合図を担う打楽器の中でも指揮者のような存在です。端が棗(なつめ)の実の形をした2本の桴(ばち)を両手に持ち、ポンと一回だけ打つ「正(せい)」、片手で連続的に打つ「片来(かたらい)」、両手で連続的に打つ「諸来(もろらい)」といった奏法があります。

  • 楽太鼓(がくだいこ)

    ・・・正式には「釣太鼓(つりだいこ)」。釣太鼓は管弦の演奏に用いられ、舞楽では「大太鼓(だたいこ)」が使われます。奏法は木製の芯に皮を巻いた先の丸い撥(ばち)を両手に持って打ちますが、前打音的に軽く打つことを「図(ズン)」、強く叩くことを「百(ドウ)」と言います。

  • 鉦鼓(しょうこ)

    ・・・「鉦鼓」は雅楽で唯一の金属製楽器。芝居や囃子で使われる摺鉦(すりがね)を丸い木枠にぶら下げたような構造をしています。演奏は棒の先端に丸い水牛の角がついた桴(ばち)を両手に持ち、片方だけで打つ奏法(チン)と、両方を続けて打つ奏法(チチン)の2つがあります。

    【絃(弦)楽器】

  • 楽箏(がくそう)

    ・・・生田流や山田流などの俗箏と区別するために「楽箏(がくそう)」と呼ばれます。ただ、楽器の構造や材質は俗箏とほとんど同じで、本体は桐。絃も同じく13本の絹絃ですが、「楽箏」の絃は少し太めです。また、指にはめる爪は竹の節を小さく削り出したものを使い、柱(じ)は紫檀などで作られています。

  • 楽琵琶(がくびわ)

    ・・・4絃・4柱の絃楽器で「楽琵琶(がくびわ)」と呼ばれます。 腹板(表板)は沢栗・タモ、槽(裏板)は花梨・桑などで、そのほか黒檀・紫檀・黄楊・檜・象牙などを組み合わせて作られます。撥(ばち)は黄楊(つげ)、絃は絹で作られたものを使います。尚、雅楽における絃楽器はリズム楽器として扱われます。